アロガント級の戯言。

思ったことを書くだけ。

サクラ大戦4 RTA in 2:15:07 レポート【2022-02-11】

文:ぜらす 2022.02.12

○はじめに

 2012年2月4日にニコニコ生放送で本作の RTA のストリーミング配信を開始し、それから10年。また、2020年に作成した『初代』の最終版チャートとその解説動画内で表明した、『作品の RTA にケリを作るためチャートを作り直す』という目標。

 それ自体は昨年末に達成したものの、各作品でタイムの短縮に有効だと知った「全カット」と呼んでいるフリー移動中のイベントを起こさない進行が『4』でも使えるのではないか?その疑問を放置することはできませんでした。

 究極称号の補正値や、それが適用される戦闘パートで、称号の有無の差が最も大きいと思われる本作。短い作品の中にどんな思考と試行、要素が詰まっていたのでしょうか。10年越しの答えを早速見ていきましょう。

 

○ラップタイム

 

2022-02-11

2021-09-23

2013-11-08

シカミ前

0:16:28

0:21:12

-0:04:43

0:21:25

シカミ後

0:38:14

0:42:34

-0:04:19

0:43:26

ハクシキ前

0:50:30

0:56:32

-0:06:01

0:57:25

ハクシキ後

1:07:25

1:12:20

-0:04:55

1:13:00

ミカサ前

1:24:07

1:31:16

-0:07:08

1:34:51

甲板終了

1:36:50

1:43:32

-0:06:42

1:47:17

長安1終了

1:44:15

1:49:10

-0:04:54

1:52:45

2:15:07

2:17:44

-0:02:37

2:21:02

・環境:Dreamcast(HKT-3000) + ASCII MISSION STICK

・計測:電源投入~「完」の表示まで。

○レギュレーション
・ムービーカット有り
・エピローグムービーのカットは無し(世界観を重んじる)
・クリア済システムデータの使用可

○動画

 いつも通り Twitch での生配信版と、ゲーム音声のみの YouTube 版をご用意しています。

 

サクラ大戦4のRTAについて ~これまでと今回~

 本作の RTA は冒頭に述べたように10年前から始めたもののため、そのチャートの変遷は長きに渡ります。しかし、まず語るべきは、一時は限界だと思われた2013年11月8日の記録についてでしょう。上掲の表の右端に参考に付記しているラップです。

 これまでの RTA では三幕の戦闘で『大神華撃団・絶対正義』(以下、『絶対正義』)という、隊員全員に「攻撃+9 防御+9 移動ゲージ+1」の超強力補正をつけることを狙い、多くのイベントを発生させてきました。これは、『絶対正義』の条件が、大神さんの「隊長レベル」が規定以上であることと、13人の隊員からの一定以上の恋愛度が必要となっています。2013年11月8日版では、『第二幕のフリー移動をカットしたら絶対正義が取れなくなった。つまり、これ以上のイベントカットが不可能でチャートが確定してしまった。』として、限界を迎えたと考えられていました。実はこの当時は攻略本のとある記載...『フリー移動で会わなかった隊員の好感度が下がる』という本作独自の仕様を見落としておりましたが、後年それを発見し考え直したとしても、妥当性のある結論と見なされていました。

 しかしそこにメスを入れたのが前回の記録、2021年版の2:17:44です。これは端的に言えば『第二幕のカットが無理なら、第三幕を削ればいいじゃない』という発想で、第三幕のお風呂イベント前のアイキャッチで恋愛度の順位を確認し、その上位にいる隊員のうちイベント的に削って問題無いだろうと判断したものをカット。それでいて『絶対正義』を獲得することに成功したチャートでした。また、本作は戦闘パートの戦術を資料化していなかったため、暫く触らないでいると、基本的な動き自体は覚えているものの細部が...。という問題のある状態になっていました。2021年版はそのうちシカミ前の雑魚戦の戦術を大きくアップデートしています。

 そして今回の挑戦は、その『絶対正義』を取るためにイベントを起こしている時間を全部カットすれば、『4』においてもなかなかの短縮が見込めるんじゃないのか?として、基本的にはメインの話を進めるのを優先しフリー移動はほとんど行わない、『3』『血潮』『Ⅴ』と同じ考えの下で進めていきました。

 

サクラ大戦RTAのポイント

 本作は「結婚」がひとつのテーマとなっており、隊員に「結婚観」を聞くとそれだけで大きく好感度を稼ぐことができます。第一幕であれば、レニ以外は部屋を訪ねるだけで自動的に聞けます。また、特定の隊員が登場するフリー移動イベントの最後に聞くこともできます。これをどう利用するか、誰の結婚観を聞いて誰の補正強化を狙うかを考えるのが難しいポイントです。

 第一幕の雑魚戦は、アイリスによる壁抜け~スイッチ起動を前提としたレベルデザインがなされているため、速度のためにはアイリスに移動値+1は絶対に必要です。ゲージが1メモリ少ないと、2ターンでスイッチの起動ができません。つまりアイリスは必須。あとは誰に聞くか...それはチャートを考えるひと次第でしょう。

 また、本作では「巴里華撃団で副隊長に任命した隊員(=以下、巴里ヒロイン)」「奇跡の鐘で聖母さまを演じた帝撃の隊員(=2のヒロインのこと、以下・帝都ヒロイン)」を冒頭に選択させられます。その組み合わせは巴里5人*帝都8人で40通り。巴里ヒロインに選んだ隊員が第二幕の戦闘に参加するので、RTA 的にはそれにあわせた選択をしておきたいところです。

 今回の挑戦では、帝都ヒロインはさくら・巴里ヒロインはグリシーヌとしています。さくらは第一幕・第二幕に共通で参加する唯一の隊員であり、第二幕の巴里ヒロインとの修羅場イベントなどで補正強化も簡単です。グリシーヌは攻撃力の高さを買って呼んでいます。急ぐなら、やっぱり火力でしょ。

 

○行動再現(いつものやつ)

 ARMS の『3』同様、概ね可能です。但し、シカミ前の雑魚戦で顕著ですが、たまに変な行動を取られる場合があります。『初代』や『2』のような完全なものではなく、『3』と同じレベルで、「大体この位置に動けば、敵もおおかたこんな感じに動く」という感じです。

 実は、完全ランダム要素が存在しています。まず、第一幕ボスのシカミは、規定ターン経過で雑魚を呼び出します。が、この数と位置が毎回ランダム。いくつか出現位置は決まっていそうな気はしていますが、数が基本3体・稀に2体と変わるその条件が全くわからず...。

 そして、ラストの長安が呼び出す「羽衣」という特殊雑魚。ここだけの敵なので『初代』の「近衛」みたいなものです。こいつらに関しては、数は固定であるものの、規定の出現範囲内のどこに出るかがランダムです。『絶対正義』の時代は完全無視で良かったのですが、今回は「羽衣」が動く前に長安を倒しきれないので、なるべく標的にされる双武に近いところに出てくれると嬉しいな、という感じです。

 

○明かされた本作の仕様 ~20年目の真実~

 『サクラ大戦』シリーズに詳しい方であれば常識であろう、「好感度(信頼度)からなる、戦闘における隊員の補正値は、話が終わるごとにリセットされる」という仕様。今回の挑戦まで、本作では各幕の終わり...つまり「第一幕の終わり」「第二幕の終わり」リセットされるものだと思っていました。

 しかし、よくよく考えると、それでは説明のつかない現象をこれまでずっと見落としていました。以下の画像の右上をご覧ください。

f:id:xealousive:20220212115553p:plain

これは、前回2:17:44の記録を出した際に作成した解説動画です。第二幕の戦闘ですが、参加する隊員全員に最大補正がついています。最大補正がついているということは、好感度をしっかり稼いだことを意味するわけですが...

 この攻略中、第二幕でカンナの好感度は一切上がっていないんです。

マリアとすみれさんにはフリー移動で会いに行っているのでそのお陰かな、と思っていました。が、カンナにはそもそも会っていないため、攻略本に拠れば好感度は下がるはずですし、出撃 LIPS での上昇があったとしても最大補正になるとは考えにくいです。

ではどうしてこのような補正がかかっているのか?その答えは、こうです。

 帝国華撃団8名+巴里ヒロインの9人の好感度・補正は第二幕終了まで累積される

 

 今回の攻略は、第一幕の戦闘の攻略速度を優先し、第二幕にしか参加しない隊員...すみれ・マリア・カンナの好感度が上がる選択肢を避けてきました。加えて、上掲画像のような『絶対正義』の獲得を目指していないためフリー移動を行わず、カンナの結婚観も聞いていません。そうすると、第二幕の戦闘ではまず以下の補正を得られました。

f:id:xealousive:20220212121128j:plain

なんということでしょう。すみれさんはメインシナリオ中に LIPS があるので補正はつきましたが、それまで一切の関わりを持たなかったカンナ(とついでにマリア)の補正はゼロになってしまいました。

 さて上記の『累積』がまだ仮説だった段階で、第一幕の LIPS に変化を入れました。一番最初にすみれさんとカンナで喧嘩をする LIPS で、それまではこの両名の好感度が上がらない選択をしていたのですが、選ぶものを変えてすみれさんとカンナの好感度が上昇するようにしてみました。その後は全く同じように進めた結果、第二幕での補正が以下のように変化しました。

f:id:xealousive:20220212121841j:plain

なんということでしょう!カンナに補正がついたではありませんか。これにより、

帝国華撃団8名+巴里ヒロインの9人の好感度・補正は第二幕終了まで累積される

という仮説が正しかったことが証明されました。では、この9人はリセットされるのか、そのまま積み立てられるのか。その答えは、【第二幕終了でリセット】です。そう言える理由は、第三幕の出撃時にグリシーヌの補正が最大ではないからです。積まれるだけなら、第三幕では最大のままになるはずでしょう。

 そして、これは攻略本を見ればすぐにわかりますが、第一幕の段階...すなわち巴里組が誰一人いない段階でも、巴里組の好感度は上下しています。この巴里組のうち、巴里ヒロインに選ばれた隊員は前述の通り、第二幕の終わりまで累積し、第三幕はまたゼロからになります。しかし、残りの4名に関しては、ゲーム中でリセットされるタイミングが存在していません。】以下の画像をご覧ください。

f:id:xealousive:20220212123751j:plain

まず、グリシーヌの補正が第二幕と比べて下がっています。これにより、巴里ヒロインは第二幕終了で好感度・補正がゼロに戻っていると考えるのが自然でしょう。

そして、今回の攻略で双武に乗れる...つまり恋愛度の上位5名は【グリシーヌ・さくら・ロベリア・織姫・エリカ】でした。

ロベリアは、そのすり抜け移動を使用してミカサ甲板の副砲を破壊せず攻略するのに一役買ってもらっており、そのために最終メンバーへ選出しています。なので、『第一幕から巴里組の好感度が変わっているなら、ロベリアが上がるようにして補正強化を狙おう』とチャートを組みました。その結果、恋愛度トップ3に食い込む結果となりました。浅草寺へ観光に行っているとはいえ、ここまでぶっちぎれるのはやはり、第一幕からの積み立てが一度もゼロに戻されていないと考えます。

 では最後に、本作の好感度および補正に関する仕様をまとめます。

帝国華撃団8名+巴里ヒロインの9名は、第一幕~第二幕で好感度が累積。
 第二幕の戦闘終了時にリセットされる。
・巴里ヒロインを除く巴里華撃団の4名は、
 ゲーム中に好感度のリセットタイミングが存在していない。
・巴里組5名がいない第一幕でも、彼女たちの好感度は LIPS で上下している。

 以上が、本作の好感度に関する仕様の調査結果です。恐らく正しいと思っておりますが、間違っていた場合の責任は負えませんのでご了承ください。

 

○今回のチャートのポイント

1. フリー移動は基本カット。攻略に必要な隊員にのみ会いにゆく。

 基本中の基本。前述のように、シカミ前の雑魚戦をスムーズにするためまずアイリスの中庭イベント→結婚観はマスト。そしてあとは誰を使うかの選択ですが、今回は織姫の結婚観を聞くことで補正強化・戦闘の高速化を狙いました。

 第一幕は早期終了ができないため上記の2イベントのあとはずっと時間潰し。第二幕はさっさと隊長室を選べば寝れるので即終了。第三幕は強制で呼ばれる2つのイベントに先回りして潰し、あとは終了可能タイミングがくるまで時間潰し。なので、フリー移動でちゃんと出会ったのはアイリス&レニと織姫だけです。

 ちなみに第三幕のミカサ前フリー移動はもちろん中庭で1時間過ごす中庭ニートです。

 

2. 私は神の如き大スター 第一幕の戦術大幅変更

 前の項目でなぜ織姫に会いに行ったのか。それは、織姫の攻撃範囲を活かした攻略に拠ります。

 大前提として、本作は紅蘭が使い物にならないくらい弱体化されています。通常攻撃力ワースト3位タイ、『初代』や『2』では強力だった必殺さえワースト1位タイと目も当てられない状態になっています。そんな紅蘭は初ターンに、自陣に残る敵とゲートの向こうの敵へ必殺を撃ち、他の隊員で処理という方針になりました。そこで白羽の矢が立ったのが織姫でした。

 織姫の範囲攻撃は壁や段差を無視した十字の範囲なので、ゲートの向こうへ先に攻撃が可能です。まずそれを上手く利用して敵を処理。そして、実は織姫の必殺の攻撃力はさくらより1低く、マリア・ロベリアより1高いという強力なもの。これも効果的に使ってもらおうと考えました。フリー移動をカットするということは、補正が低くなり火力が下がるという意味です。その補正には当然移動ゲージの量も含まれます。それらを上手くカバーできるのが織姫だったんですね。

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▲この攻撃形が本当にギリギリ成立することに辿り着いたとき、『あぁ、SEGA はきっとこうやって攻略してほしくて、こういう青鬼の配置にしたんだろうな』と思いました。これがハマると気づいたときは感動した。

 雑魚戦にばかり焦点を当てていますが、シカミ戦も戦い方を変えています。さくらとレニの必殺のタイミングを変えて、途中で呼ばれる雑魚をスムーズに処理できるように考え直しています。

 

3. まさかの総当り 第二幕ハクシキ戦テコ入れ

 完全テンプレ行動と思われていたハクシキ戦にもテコ入れを施しています。基本的なことは変わりませんが、「なんで今まで気づかなかったの?」という初歩的な移動ロスを修正したり、各人が必殺を撃つ場所を厳格化させたりしています。

 第二幕は前述の累積の仕様により、すみれ・マリア・カンナにほぼ補正が乗っていません。じゃあ誰にどのくらい乗せるのが一番早くハクシキ戦を終えられるのでしょうね?と総当りで調べようとしました。が、半分くらいで本質的に大きな変化がないとわかったのでチャート確定。(それでも半分はやったんやな...)

 

4. ミカサ~長安の補正不足は「かばう」と行動を見切って戦え!

 『絶対正義』が無いので、「ミカサの副砲を食らっても5ダメージとかしか喰らいませ~んwww」ができません。なのでミカサ甲板戦のロベリアの体力管理が重要です。また、防御力が低いため、初戦の神体が使用する必殺による HP 吸収が大きな遅延行為になります。このあたりはしっかり、何度もプレイして状況を見たり良い状態を構築したりでやり過ごしましょう。

 ラストの神体は奇数ターン、偶数ターンで行動が完全固定です。どういうことをしてくるかわかっていれば、それに応じた対処をするのは造作もないですね。これまでの作品とこれまでの走り・調査で培った経験を元に動けばいいんです。

 

○ヒロイン選択

 既に述べたように、今回のチャートでヒロインになりえるのは【グリシーヌ・さくら・ロベリア・織姫・エリカ】です。うち、グリシーヌとロベリアはミカサ強襲部隊のメンバーなのでヒロインに出来ません。というか、そもそも巴里組をヒロインにした場合、話が帝都の面々より異常に長くなるので巴里組がヒロインになるのはありえないのです。なのでエリカもナシ。

 というわけで、ヒロインの座はさくらか織姫の決戦となりました。さくらは攻撃力が21。ミカサ強襲部隊のメンバーである【カンナ:28、レニ:26、グリシーヌ:25、ロベリア:22】に及ばないためヒロインになり得ます(※ロベリアは攻略方法的に固定メンツ)。織姫もまた攻撃力20のため残念ながら。

 ではどうやって決めるか?それは当然、エピローグの長さを測るだけです。結果、さくらのほうが約6秒、織姫よりエピローグの終了が早かったためグランドヒロインに!おめでとうございます!なお大神エンドがさくらエンドより遅いことは、前回の2:17:44の際に調査済みです。

 実はそれでも、これまでのすみれエンドより、エピローグ単体で見ると約19秒遅いです。『3』『4』はスチルのスライドを高速化できない関係上、それが多ければ多いほど時間がかかります。さくら・織姫は2回。すみれさんは1回のため早いというわけなんですね。じゃあすみれエンドにすればいいじゃないか?と思われるかもしれませんが、ミカサ前のフリー移動ですみれさんに会いに行くだけでグランドヒロインに出来ると仮定しても、それで約30秒かかるため、イベントを見に行くと遅くなってしまいます。

 

○実際の挑戦

 2012年2月4日に始まり、2022年2月11日に終わる。10年と1週間が経ったこの日、昼間に完成したばかりのチャートを引っさげて Twitch の生配信を始めました。

 今回もいつもと変わらず、アスキー社のミッションスティックを使用。そしていつもの引用。

(前略)
問題になってくるのが、戦略の優劣を競いたい時にこのイベントシーンの時間は非常に邪魔だったということです。特にドラゴンクエストシリーズの中でもDQ7などはイベントの時間だけで何時間にも及びますが、連射機を許可しないとただボタンの連打が早いだけの人が戦術が優れている人よりタイムで勝ってしまうという戦略至上主義だった当時としては許容できないことが起こってしまうのです。

DQの場合は戦闘中のメッセージ飛ばしも設定で表示速度1にするより一番遅い表示速度8にしてボタンを連打したほうが早いシリーズなどもあったことから、連射機を使うことでボタンを押すのが早いだけの人を排除して戦術の優劣だけを見ることができるから連射機が使われたという観点があったことは知っておいてもらいたいです。
(後略)

連射機のコミュニティ間の認識の差について
RTA Play! : https://rta-play.info/rta-record/article024/

 

 初回はシカミがため+必殺を使うパターンを引き、レニが撤退したためリセット。次のターンにすぐ倒せる程度に HP は削れていましたが、あくまで記録を狙いたかったので、無駄メッセージの出てしまう撤退発生でリセット。

 本作はそもそもが短いので、いろいろと間違いようがないため、LIPS 誤爆に気をつけながら進めていった。という感じでしょうか。特に小項目を立ててあんなことがこんなことが、を語れるほどのことが...無い...。

 ただ、今回の挑戦、全体を通して連携攻撃の回数が少なかったのが悔やまれる点ではあります。特にラストの神体2連戦は一度も発生しなかった。多少の演出は入るものの、3段目に5段目と同等のダメージを与えられる連携攻撃は、発生してくれればくれるほどありがたいものです。

 これまで『絶対正義』を持った状態で神体と戦っていたときも連携が発生した記憶はほぼ無く、『絶対正義』があると出ないのかな~?などと思っていたのですが、『絶対正義』の無い今回はロケハン中それなりに連携をしてくれたので、本番でも期待していたのに...。7分ついてたマイナスぶんが神体1戦ごとに2分ずつ巻かれていってしまっているのは、元々の火力不足が非常に大きいのもありますが、皆さんの連携不足に泣かされた部分もあると思います...。(※好感度が低いとそもそもあまり連携してくれないらしいぞ!それでもチャート作成中は出てたんだよ!チクショー!!)

 

○本レポート及びプレイの注意点、そしてサクラ大戦RTAの未来

 今回の攻略とレポート内で述べた仮説の証明は、あくまで私・ぜらすの想定しうる範囲での戦術や証明方法であり、絶対的な解ではないことをご理解ください。

 『絶対正義』をやめて2分半しか変わらないのか、なら『絶対正義』を取れば第三幕の戦闘が早くなるし、この記録案外更新出来るんじゃね?と思った方はぜひ挑戦してみてください。

 というのも、今回のチャート作成で立証された件の仮説...

帝国華撃団8名+巴里ヒロインの9名は、第一幕~第二幕で好感度が累積。
 第二幕の戦闘終了時にリセットされる。
・巴里ヒロインを除く巴里華撃団の4名は、
 ゲーム中に好感度のリセットタイミングが存在していない。

これを利用することで可能性が無限にあると考えているからです。

 例えば、巴里ヒロイン以外の巴里組がずっと累積ならば、第二幕でリセットされちゃう巴里ヒロインには敢えて最終戦に連れて行かないメンバーを選び、その裏で冒頭より上下している巴里組の好感度を調整してやることでもっと強いミカサ強襲部隊を生む―――そんなチャートが可能かもしれません。第三幕でこちらにやってきた巴里組に結婚観を聞いてブーストをかけたり、帝都観光の行き先を調整したりで、まだまだ進化の余地が残っているのでは...そんな気がしてなりません。

 ただ、本体の攻撃力は帝都のカンナ・レニが2トップだし、最終ヒロインは帝都じゃないと遅いし...のような、簡単には通してくれなそうな要素はいろいろあると思います。そもそも裏での巴里組の調整だって、フリー移動をカットしているから LIPS 量が最小限だしそう上手く行くだろうか...とも思わせます。『絶対正義』が要るのか?取れるのか?もありますね。

 しかし、幕を跨げることとリセットされない好感度の存在が示せたことは大きな一歩と考えており、これからどんな攻略法が生まれるのか楽しみで仕方ありません。どうかあなただけのヒロイン・LIPS の組み合わせでチャートを作ってみてください。

 

○終幕

 これにて、私は当初の目標と、それに+αで考えていたところまで全てを達成しきりました。

 2012年より始め、10年が経ちました。10年という時間は周囲の環境を大きく変化させました。ニコ生を捨てて Twitch へ行き、動画も作ってみたけど全然ダメだった。でも最期に見てくれる方は現れた。最期を本当に良い形で終わらせてくれて、ありがとうございました。

 自身の「ガチ」作品である本シリーズへの真面目な取り組み及び、ゲーム全般に対し RTA プレイヤーとして現役のように走り回るのは、これをもって終了とします。

 応援と楽しい時間をありがとうございました。本当に気が向いたら、また。

 

○参考文献

サクラ大戦4~恋せよ乙女~ 最終攻略&設定資料集』
ソフトバンク パブリッシング株式会社 2002.07

 

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